切れる理由はプライマリケース内が熱くなるから熱が原因だ、とはよく言われていますが、個人的にはそんなことはないと思っています。もし熱が原因であれば、カリフォルニアの暑い夏を走っていた時や、都内の渋滞にはまっていた時に何度も切れていたはずでしょうから、熱というのはまったくゼロではないにしてもベルトが切れる原因としてはかなり低い要因じゃないかと思っています。
それでも、自分ではちゃんと組んだつもりのプライマリベルトが切れてしまうと、「やっぱり熱が原因じゃないの?」などと都合のいいように思ってしまうのが自分らしいところですw。
そんなわけで、なんで切れたのかちょっと考えてみました。それが解決されない限り、このまま組んでもまた切れてしまうでしょうから。
- 熱
- ベルトの張りすぎ
- クラッチシェルとエンジン側プーリーのズレ
- 異物を噛んだ
1の熱は疑いたくもなりますが、やっぱり冷静に考えると無いと思います。熱なら今までに何度も切れていたもおかしくないはずです。
2のテンションについては、これもやっぱり無さそうです。記憶が正しければマニュアルの規定通りにテンションをかけていたはずです。
3は怪しいですね。今思えば、ピニオンギアーのところにかましてある銅ワッシャーがクラッチシェルのギアと干渉していた(=クラッチシェルのオフセットが変わった可能性が高い)ですんで。
4の異物は、ケース内を注意深く見ましたがそれらしいものはなかったし、ベルトに傷もないようでしたので可能性は低いです。
ということで、3のズレにアタリをつけて組み直しです。プライマリベルトは以前使っていた古いやつです。
クラッチハブが見えるところまでバラし、クラッチハブとインナープライマリの縁までとの距離(a)と、エンジン側にあるプーリーに対しても同様にインナープライマリの縁までの距離(b)を求めて、その差分 c=a-b に対する適切な厚みのワッシャーがエンジン側のシャフトについているか調べます。ちなみにこれ、マニュアルに記載されている調整法ですね。
ハイ、大胆に違っていました。だいたい1.5mmくらいずれいてました。ココの精度はコンマ数ミリの世界だったはずなのでこれは致命的ですな。プライマリベルトを換えたときに、以前きっちり数値を出したから大丈夫!とたかをくくって調整しなかったのが敗因ですね。同じパーツ(クラッチハブなど)を使っても同じように組めているとは限りらないってことがよくわかりました。
ということで、今つけているクラッチハブだとどうしても調整範囲内の数字が出ないので、これまた以前つけていた古い、ちょっと段付きのクラッチハブに戻して組み直しです。
マニュアルとは違うやり方ですが、写真のように直角定規を使ってプーリーとクラッチシェルのツライチを合わせます。
コンマ数ミリの精度を出すのは難しいですが、なんとか納得行く範囲に調整して完了。しばらくは近場を流して様子を見ることにします。プライマリケース内にベルトのかすが溜まってたりしなければなんとか大丈夫じゃないかと思います。
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